

ブルックリン
100%セイロン産



ヌワラエリア紅茶 Nuwara Eliya
セイロンティーのシャンパン
標高1800〜2000メートルと、スリランカの中でも高地で作られるのがヌワラエリアです。ヌワラエリア地方は、夕方は5〜14度、日中は20〜25度と一日の温度差が激しいため、茶葉のタンニンの含有量が増え、強い渋味を生み出すので、とてもシャープな口当たりになります。また、この温度差は口当たりだけでなく、茶葉の香りを高めると言われています。一般的にハイグロウンティーは、花のような香りが特徴とされますが、ヌワラエリアはもっと高貴な香りと言われ「セイロンティーのシャンパン」と称されています。特に、1〜2月のクオリティーシーズンに摘まれる茶葉は、風味、香り共に最高級の品質を誇ります。
ヌワラエリアは、独特の強い渋味と高貴な香りが特徴ですので、発酵の度合いを弱めたり、茶葉の大きさを変えるなど、各茶園ごとに茶葉のおいしさを最大限に活かす工夫がされています。そのため、華やかな香りと日本の緑茶のような爽やかな渋味を実現させています。ストレートでじっくり味わうのがお勧めですが、ミルクを加えても茶葉本来のおいしさが十分に引き立ちますので、好みで楽しむ事ができるでしょう。ちなみに、紅茶の名産地として知られるヌワラエリア地方は、イギリスの避暑地としても有名で「リトルイングランド」ともいわれています。
<産地>
スリランカ、中央山脈西部、ハイグロウン地域
<茶葉の形>
BOPタイプが一般的ですが、OPタイプ、BOPFタイプ、Fタイプなども作られています。
<香り>
ハイグロウンティーの中で最も高い、爽やかな花のような香り。
<風味>
マイルドな渋味が程よく、爽やかな味わいで、すっきりとした喉ごしです。
<水色>
まるで、日本の緑茶のような渋味が清々しく、フルーティーな甘みとコクがあります。
<適した飲み方>
クセが無いのでストレートで香りを堪能するのがお勧めですが、ミルクティーにしても味がしっかり出ます。
<シーズン>
1〜3月と、8〜9月の2回収穫されます。※クオリテーシーズンのピークは1〜2月です。
<特徴>
スリランカの最も高地で、栽培されるヌワラエリアは、まさにハイグロウンティーのなかで一番高い香りを放ちます。また、緑茶に似た渋味が日本人にも馴染みやすく、とても品のある優雅な味わいです。
世界三大銘茶のウバ Uva
スリランカの乾期である6〜7月になると、インド洋から吹き込む南西モンスーンが、スリランカ中央山脈の西部に雨を降らせます。
この雨はやがて、風に乗って山脈の東部ウバ地方に届き、標高1200〜2500メートルのハイグロウン地域特有の直射日光によって乾いた風となります。そして、この風が、花のように甘くさわやかな香りで力強い渋味の紅茶を育てます。
ウバを最初に手がけたのは、世界の紅茶王と呼ばれたトーマス・リプトンです。日本でも有名な「リプトン」の創始者である彼は、1890年にスリランカを訪れ、翌年にアッサム種の茶樹を植えました。
以来、ウバの生産量は少ないながらも、その豊かな香りと渋味が高く評価され、インドのダージリン、中国のキームンと並んで世界三大銘茶と呼ばれるほど世界中で賞賛を浴びています。
7〜8月のクオリティーシーズンに摘まれるウバは、カップの縁にできるゴールデンリングがなんとも美しく輝きます。また、スミレやスズランのような甘く爽やかな香りや、サロメチール香と呼ばれるメントール系の香りは、「ウバフレーバー」と呼ばれ、他の茶葉にはない香り高さがあります。
このウバフレーバーに刺激的な渋味がバランスよく広がり、爽快感のある飲み心地が味わえます。ストレートですっきりとした香味を味わうのもよいですが、紅茶の本場イギリスではミルクティーに合うと評判なので、好みに合わせて楽しむとよいでしょう。
<産地>
スリランカ、中央山脈東部、ハイグロウン地域
<茶葉の形>
OPタイプやBOPタイプがポピュラーで、クオリティーシーズンのものにはゴールデンチップが含まれます。
<香り>
スミレやスズランのような甘く爽やかな香りで、「ウバフレーバー」と呼ばれています。
<風味>
タンニン含有量が多いため、刺激的な渋味があります。
<水色>
赤みを帯びたオレンジ色で、クオリティーシーズンの茶葉は、カップの縁にゴールデンリングが描かれます。
<適した飲み方>
力強い渋味と豊かな香りは、ストレートが最適ですが、ミルクを加えると口当たりがよく、穏やかな風味が楽しめます。
<シーズン>
6〜9月、雨量の少ない乾期が収穫時期となります。収穫期間が短いので、生産量が少なく珍重されています。
※クオリテーシーズンのピークは7〜8月です。


ウダプセラワ紅茶 Uda Pusselawa
クオリティーシーズンが年2回
ウバ地区北部とヌワラエリヤに接しているところが、近年話題に上るようになったウダプセラワの産地です。ウバ、ディンブラ、ヌワラエリヤとともにハイグロウンティーの紅茶産地で、気候的にはウバと似ています。
収穫時期に特徴があり、モンスーンの影響でクオリティーシーズンは2度訪れます。
北東モンスーンの影響を受ける夏から秋にかけての7月〜9月と、ヌワラエリヤに近接する一部の地域では南西モンスーンの影響を受けるために冬から秋にかけての1月〜3月に迎えます。
季節風の影響を受けた高地の冷たく乾燥した気候によって、ウバ茶とはひと味違った香り高い紅茶が生産されます。花のような繊細な香りと穏やかなコクがあって、マイルドな味わいが特徴です。
水色は、明るいが少し濃いめのオレンジ色をしていて、透明感があります。BOPタイプが中心です。
<産地>
スリランカ、中央山脈西部から東部のヌワラエリヤとウバの中間、ハイグロウン地域
<茶葉の形>
BOPタイプが中心です。
<香り>
ハイグロウンティーですが、ウバとはひと味違った花のような繊細な香り。
<風味>
爽やかなコクで、マイルドな味わい。
<水色>
明るいが少し濃いめのオレンジ色をしていて、透明感があります。
<適した飲み方>
クセが無いのでストレートで香りを堪能するのがお勧めですが、ミルクティーにしても味がしっかり出ます。
<シーズン>
クオリティーシーズンは年2回、1〜3月と、7〜9月です。。
<特徴>
ウバ地域の端がヌワラエリヤに向かって伸びているところが、ウダプセラワの山地です。この地域もウバ同様、北東モンスーンの影響も受けますが、ウバ茶とは異なる味の紅茶が生産されています。
ディンブラ紅茶
飲みあきない風味が魅力
ほのかな花の香りで、とても穏やかな飲み心地のディンブラは、ハイグロウンティーですが、この地域特有の渋味もあまり強くありません。
ディンブラは個性を主張するような茶葉ではありませんが、まさにこの控えめな風味こそが、万人受けする飲みやすさとも言えます。
この時期は、スリランカ特有の季節風が山の斜面に当たって乾いた風を運ぶため、ディンブラ唯一の個性ともいえるバラのような華やかな香りを茶葉にもたらすといわれています。
すっきりとして爽やかなディンブラは、アイスティーに最適ですし、素朴な香味をそのままストレートでシンプルに味わうのもいいでしょう。また、ミルクティーにした時のクリームブラウン色がとても美しいのも特徴です。
さらに、ディンブラは、風味のバランスがよいのでフルーツやスパイスとも合わせやすく、バリエーションにも向いています。いろいろ試して好みの味を見つけるのもよいでしょう。
特にディンブラの形状は、バリエーションティーで扱いやすいBOPタイプやティーバックに用いられるCTCタイプになりますので、手軽に楽しめることでしょう。
<産地>
スリランカ、中央山脈南西部、ハイグロウン地域
茶葉の形
BOPタイプが一般的ですが、近年、手軽なティーバッグ用のCTCタイプも多く産出しています。
<香り>
ほのかな花のような香りで、クオリティーシーズンには、バラのような華やかさがプラスされます。
<風味>
マイルドな渋味が程よく、爽やかな味わいで、すっきりとした喉ごしです。
<水色>
濃いめのオレンジ色で、ミルクティーにするとクリームブラウン色が何とも美しく、とても魅力的です。
<適した飲み方>
アイスティーにすれば、すっきりとした喉ごしが楽しめます。また、フルーツティーなどアレンジにも最適です。
<シーズン>
年間を通して茶葉が収穫されています。
※クオリテーシーズンのピークは1〜2月です。
<特徴>
渋味が少なく穏やかな味わいなのでとても親しみやすい紅茶。クオリティーシーズンには、バラのような香りが際立ちます。また、クセのないフルーツやシナモン、クローブ、ミントなどを加えたバリエーションティーにぴったりです。


キャンディ紅茶 Kandy
セイロン紅茶の生みの親が開いた
もっとも歴史のある茶葉の生産地。
スリランカ南部の内陸部で、かつてシンハラ王朝の都があったところ。ヌワラエリヤの北方、標高700〜1400メートルの中産地で作られています。セイロン紅茶の生みの親と言われているイギリス人、ジェームス・テーラーが最初に茶園を開いた歴史的な場所としても知られています。
収穫時期は年間を通して収穫されていますが、ミディアムグロウンティーの特徴を持ち、品質も安定していてバランスのよいのが特徴です。
渋味が少なく、芳醇な香りがするセイロン紅茶らしい味わいがあります。クセが無くスッキリしているので、口当たりもよく、飲みやすいのが特徴です。ストレートでも、アレンジメントティーやアイスティーでも、おいしくお召し上がりいただけます。
水色は、高地産のものと比べるとやや濃いオレンジ色をした赤色で、鮮やかで輝きがあります。
等級区分は、細かいBOPタイプのものが多く、赤みのある黒褐色をしています。CTC製法のものもあります。
<産地>
スリランカ南部の内陸部、ミディアムグロウン地域
<茶葉の形>
BOPタイプが中心です。
<香り>
渋味は少なく、芳醇な香りがするセイロン紅茶らしい味わいです。
風味
クセが無くスッキリしているので、口当たりもよく飲みやすいのが特徴です。
<水色>
高産地のものと比べるとやや濃いオレンジ色をした赤色で、鮮やかで輝きがあります。
<適した飲み方>
キャンディは、茶葉に含まれるタンニンの量が少ないためクリームダウンを起こしにくく、アイスティー用の茶葉としてよく使われています。ストレートでもアレンジメントティーでもおいしくお召し上がりいただけます。
<シーズン>
年間を通して茶葉が収穫されています。
<特徴>
年間を通して、主にBOPタイプの細かい茶葉を作っています。ミディアムハイグロウンの特色を持ち、品質も安定していてバランスがよいのが特徴です。
ルフナ紅茶 Ruhuna
個性的なスモーキーフレーバーのルフナ
ルフナは中央山脈の南、標高600メートル以下のもっとも標高が低いロウグロウン地域で生産される茶葉です。
収穫時期は、熱帯雨林の高温多湿な地域にあるため茶葉の成長がよく、年間を通して収穫されます。茶葉の大きさは他のものより1.5〜2倍くらい大きく育ちます。そのため独特な風味を生み出すとされています。
ルフナの独特な風味は特にサウジアラビアで人気があり、
ヤギのミルクを使ったミルクティーに用いられています。
得意な自然環境の中で育成されるため、あまり個性がないと言われているロウグロウンティーの中でもユニークな味わいをもっています。ほどよい渋味と、いぶしたようなスモーキーフレーバーが特徴です。
水色は、発酵が強いので深みのある濃い赤色が特徴で、ミルクティーにするときれいなクリームブラウン色が楽しめます。
等級区分は、やや大きめのBOPタイプが一般的で、黒っぽいものが良質とされています。OPタイプもあります。
<産地>
スリランカ中央山脈の南、標高600メートル以下のロウグロウン地域
<茶葉の形>
BOPタイプが一般的ですが、OPタイプも作られています。
香り
独特なスモーキーフレーバーが特徴です。
<風味>
ほどよい渋味と、いぶしたようなスモーキーフレーバーがミルクとよく合います。
<水色>
発酵が強いので深みのある濃い赤色です。
<適した飲み方>
ミルクティーにするときれいなクリームブラウン色が楽しめます。
サウジアラビアではヤギのミルクを使ったミルクティーに用いられますので、ミルクティーやチャイにして個性あふれる風味を楽しむのがおすすめです。
<シーズン>
年間を通して茶葉が収穫されています。
<特徴>
ルフナが生産されているサバラグムア地方は、熱帯雨林が点在する高温多湿な地域で、茶葉がほかの地方よりも1.5〜2倍くらい大きく育ちます。そのため独特な風味を生み出すと言われています。
